OYCP(大槌青年協力隊)と広尾高校生等との交流も5回目となりました。東京からの参加者は高校生を含む20人。はじめて参加される方は「自分の目で確かめたい」、2回目以上の方は「知り合った人の再会を楽しみ」にといった参加理由が目立ちました。
8月2日(木)の21時に恵比寿を出発し、大槌町に到着したのは翌7時半近くでした。安渡分館長の関さんからはOYCPメンバーを、おらが大槌夢広場の阿部代表からは、本日のガイドをしていただくことになった小向さんを紹介いただき、小向さんとOYCPのメンバーがバスに同乗し、大槌町巡りに出かけました。
赤浜地区では、NHK人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルといわれる蓬莱島や釜石の遊覧船「はまゆり」が乗り上がった民宿、役場跡や御社地ふれあいセンター周辺を巡り、震災前の写真を提示しながら、今との違いを示してくれました。自然への無力さを感じるとともに、道端に流れる湧き水に自然の恩恵も感じました。
ベルガーディア鯨山では、佐々木格氏から震災以降に考えたこととして、ツリーハウス建設に向けた思いを伺いました。作業に必要な道具が足りず困っていましたが、大槌町社協さんからカマをお借りすることができました、多謝。ナタなどの道具の使い方を佐々木さんから指導いただき、山の中に入り、未開地を切り開く体験を約2時間行いました。またこの日は吉里吉里保育園に通う年長さんが、ベルガーディア鯨山内にある森の図書館を訪れていたので、二手に分かれて、活動を行いました。
一方、安渡分館では、お盆の時期に作る「おぼろ豆腐」や代々受け継がれている「ごまご飯」を紹介いただき、レシピをもとに協議会の皆さまのご指導のもと、共働しました。
そして、郷土料理を関さんの呼びかけで集まっていただいた安渡地区の17人といただきました。初めて食べた高校生から「おいしい!」「おかわりしたい!」と声が上がり、料理をつくった方々からは、笑みがこぼれました!また関さんからは震災当時の釜石の映像をもとに、自然災害への心構えについてお話しをいただきました。
13時半から会場を講堂に移し、カラオケ等芸能発表会を開催しました。安渡地区の方々、釜石からOMF岩手支援プロジェクト“いっぽいっぽ”の高橋さんとアメリカ人の3人家族も参加してくれました。
地元の方々の歌や踊り、東京から高校生の歌声、デュエットや民謡など、思い思いに楽しい時間が過ぎていきました。高橋さんと一緒にお越しになった小学生は、絵が得意で、リクエストを受けて絵を描いて回っていました。一人のおじいさんと仲良くなり、別れが辛く、互いに涙を流して再会を誓っていました。
安渡分館を後にして、産直「結ゆい」や福幸きらり商店街、ショッピングセンターマストを回り、特産品のショッピングを楽しんでもらい、17時半におらが大槌復興食堂で行われているアサヒビールさんとの共催イベント「ビール祭り」に伺いました。あいにくの雨模様となりましたが、室内に席を確保していただくなどご配慮をいただき、夜店のような楽しい雰囲気で、高校生はジャンクフードに、大人はビールを楽しみながら時間を過ごしていただきました。今回も向川原虎舞を見ることができ、初めて見る参加者は、その迫力に圧倒されていました。
19時過ぎに、高校生は陸中海岸青少年の家へ、大人は民宿サトウさんにお世話になりました。4回目にして、全員が大槌町周辺での宿泊ができました。
翌朝は、宮城県気仙沼市にある唐桑ビジターセンター「津波体験館」を訪れました。「いつ起こってもおかしくない災害」に対する関さんの思いから、今回、津波体験館をプログラムの中に入れました。度々起こっている津波の被害にかかわらず、津波の被害を受けた場所に再び住み着いている事実を知りました。小松事務局長からは震災当時の唐桑地区の実態をお話し、時代を担う高校生へ自然災害への心構えやメッセージをいただきました。
今回のプログラムを通じて、大人の参加者からは「自然のもつ怖さ」「生命」について、高校生からは「同世代との交流の楽しさ」に新たな発見があったようです。
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