序章2 陸前高田、気仙沼、南三陸 → 大槌町
6/18 大槌町 6/19 陸前高田
当法人理事長相川が教育支援コーディネターとして、都立高校で実施されている「奉仕」に長年かかわり、今回「震災」を取り上げて授業を行いました。朝日新聞の特集「いま子どもたちは 震災を生きる」の記事に登場した高校生グループ(アジト)が、震災直後から避難所となった安渡小学校で、様々なボランティア活動を行っていること、震災はあったけど「ふつう」に生活をしていることを一年生200人に伝えました。その後先生が全員に新聞記事のコピーを手渡し、生徒からこの安渡の高校生との交流を持ちたいこと、メッセージを送りたいとの話が持ち上がりました。
炊き出し活動が前提のプロジェクトではありますが、決める順番を逆にして高校生とのかかわりを大事にしてみるのもありかな、そんな発想の転換もし、可能性を探りに大槌町を訪れることにしました。
昨年度、内閣府アウトリーチ研修で当法人が研修先となった盛岡地域若者サポートステーションの新田さん(岩手県全域をフィールドしていることもあり、地理に明るい)同行いただくことにしました。盛岡から車で3時間、遠いところに大槌町はありました。東京から持ってきた広尾高校1年D組が作成した布に書かれたメッセージを受け取ると、アジトの代表 佐藤くんは、「うれしいです」と笑顔を浮かべました。同世代とのかかわりは格別のようでした。その後、災害本部を紹介してもらい、炊き出し活動の可能性を確認したところ、7月3日(日)で日程調整ができ、いよいよ炊き出し活動を行う運びとなりました。
これまでの試行錯誤は何だったのかと思うほど、すんなりと決定できたのは、やっぱり高校生とのかかわりがあってこそ、と思いました。
アジトの他のメンバーとも接触ができ、炊き出しにはアジトのメンバーも手伝ってくれることになりました!
翌日は、陸前高田での炊き出し活動を探りました。盛岡から3時間半、こちらも車だと遠い場所でした。前回伺った時はいい感触でしたが、日々刻々と状況が変化していることを感じます。突きつけられたのは「自立」ということ。私たちがやろうとしている炊き出し活動はもはや必要性が薄いものになっていました。残念ですが、陸前高田での活動はあきらめ、必要とされている、また高校生作成のメッセージを届けなきゃいけない大槌町での活動を柱とすることにしました。
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ピアサポーター・ユースワーカー・現地調査担当
石川 隆博(Profile)
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