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大槌便り 第5章:時間が足りない

今回から、赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート基金」助成事業として、大槌町安渡地区とのかかわりを大切にし、中高生による居場所づくりをサポートします。


大槌がより近くなりました

これまで、盛岡市玉山地区の若者チャレンジ合宿所を拠点に大槌町まで伺っていましたが、運転手の負担軽減を第一に、遠野市内で宿舎を見つけることにしました。遠野市からであれば、大槌までは1時間ぐらいとなるので、朝がだいぶ楽になります。

遠野で一泊し、7時40分すぎに宿を出ました。この日は冷え込みの厳しい、とても寒い朝でした。沿岸部へと結ぶ仙人峠では、10度を下回る温度でした。沿岸部に入ると、がれき等は区別され、ひとまとまりとなり、半壊の建物も撤去され、更地の状況になっていました。海に向かって、眼前に遮るものはなく、広大な土地が広がっている感じでした。

9時前には、安渡小学校に到着しました。この日は、安渡小学校に大型テントを張り、子どもの遊び場を確保し、提供してきたNGO団体の「パレスチナ子どものキャンペーン」さんが、佐野屋に活動場所を移したこともあって、安渡地区(避難所時や仮設住宅で暮らす)の方々、子ども達への感謝の気持ちを込めたイベント開催日と重なりました。

事前に、災害本部長だった佐藤稲満さんから、この情報をお聞きしたこと、また大槌町社協の菊池さんとの出会いがあったことで、先方の責任者の中村さんとスムーズに話ができ、ご一緒させていただくとともに、イベントを盛り上げていくことになりました。

みんな続々と集合・再会!

「パレスチナ子どものキャンペーン」さんが用意したのはサンマ焼き、スルメ焼きの提供、さらにマッサージや子ども達と一緒に遊ぶことでした。当団体はこれまで同様、盛岡地域若者サポートステーションとの連携で、子ども向けにフランクフルトや駄菓子、新たにアクセサリーづくりを行いました。アクセサリーづくりは、出張を依頼されるほど好評でした。

9時の待ち合わせには、高校生は現れず、小学校の玄関前にあるベンチで時を過ごしていると、仮設で暮らす方々がぽつりぽつりとやってきます。挨拶を交わし、今日の気候の話、どこから来たのか、今日のイベントのことなどたわいもない話をしながら、言葉を交わしていました。すると、翔君から連絡が入り、「今どこですか」「もう小学校にいるよ」「じゃすぐに行きます!」と、あっという間に翔君が姿を現しました。

翔君も輪の中に混ざり、「久しぶり」「元気にしていたか」「今日は、高校生は何人来るのか」などなど、会話が弾みます。そうこうしているうちに、搬入のトラックがやってきて、鉄板、網焼き、ドラム缶を利用したバーベキューコンロなどの荷下ろしを行いました。大人に混じって、若い力が加わると不思議と活気が出てきます。

その後、サンマ、イカの搬入もあり、下ごしらえは、漁師の奥様方が手際よく進めていきます。まさに水を得た魚のように、気の遠くなるような作業を、和気あいあいと楽しげに行っていきます。こうして何か集まって、何か行動する機会がとても大切なことを感じます。久しぶりの再会をした方々も多いようで、「元気にしていたか」などの声があがります。そんな光景からも、集まる機会の必要性を感じました。

その後、海斗君が登場し、子ども達と走り廻っていました。次回のイベントがちょうど修学旅行と重なり、参加できないとのことでした。「残念だ」といっていましたが、一端はあきらめた修学旅行も、愛媛の方々のご厚意で、招待していただけることになったそうです。「みかんしかイメージがない」といっていましたが、いい表情を浮かべていました。

そして現地調査へ

太地君は、学校での試験と重なったため、小学校への到着は14時とのことになったので、先に、現地調査に訪れることにしました。大槌町社会福祉協議会に向かい、菊池さんと再会しました。大槌町での子ども・若者に関する活動の近況など情報交換を行いました。高速料金が無料となる「災害派遣等従事車両証明書」や共催名義使用の申請に関することなど、お願いごとも含め、有意義な時間となりました。

また「立ち上がれ ど真ん中 おおつち」の皆さんは、同日東京銀座で開催のイベントに参加する旨でしたので、前回たどり着けなかった事務所の探索に向かいました。しかし今回も見つけることができず、残念でした。

さらにJAの敷地内にある「産直結ゆい」を訪れました。地元の生産者の皆さんと町内のみなさんを結ぶ場所として、7月から開設されたそうです。町内だけでなく 大槌産の農林水産物を広く全国にPRすることも事業計画にいれているとのことでした。元気な大人の存在が、高校生のモチベーションにつながること、また地域のなかで支える大人の理解者となっていただけることに期待しています。

小学校に戻ると、太地君に、鈴奈ちゃんとも会うことができました。29日に向けた打ち合わせを行い、3人のメンバーが宿泊は可能ということになり、高校生間の交流も、子どもたちとの遊びイベントも、よりよい活動になりそうです。いつも来るたびに、時間が足りないと感じます。

私たちが安渡を訪れるたびに、高校生が集まり、高校生自身もメンバーと久しぶりの再会をはたし、近況を伝え、情報交換を行うとともに、たわいもないおしゃべりで、盛り上がります。そんな楽しい時間だからこそ、足りないと感じるのかもしれません。

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    石川 隆博 (いしかわ たかひろ)プロフィール

  • 1968年神奈川県横須賀市生まれ。
  • 1995年阪神淡路大震災後、現地でボランティア活動を行う方々の支援募金活動を行ったメンバーとともに、8月に神戸市東灘区を中心に公園で「移動公民館」活動を行いました。
  • その経験から、東日本大震災後、4月に「被災地の子どもを支援する神奈川市民の会」の現地調査および第2次隊に参加して、宮城県気仙沼市で活動を行いました。5月から神奈川大学東日本大震災「ボランティア駅伝」での学生引率も行いました。その後、当法人で行っている被災地支援に月に1,2回のペースで足を運んでいます。

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ピアサポーター・ユースワーカー・現地調査担当
石川 隆博Profile

更新日時: 2011/10/14  カテゴリ: 震災支援活動レポート
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