この時期に数度降る大雪に見舞われて、今回も福島県と宮城県との県境が通行止めとなりました。大鎚も、一面が雪に覆われていて、津波が襲ったところは、雪原が広がっているような感じがしました。
高校生とともに大槌町を訪れるのも3回目となりました。広尾高校に加え、他校の生徒さんも参加してくれました。
雪の影響で、当初の予定を変更し、地域の方々との昼食づくりはできず、おらが大槌夢広場さんや安渡地区の方々にお任せすることになりました。関(安渡分館長)さんの「こっちは大丈夫だ」がとても温かく胸にしみました。
安渡小学校下に到着したのは、10時を過ぎていました。10月同様に、沢田君、そしてOYCP(大槌青年協力隊)の4が同乗し、大槌町の案内をしてくれました。どこもかしこも雪の影響で真っ白となり、地震、津波、火災の痕跡を感じるのは難しい日となっていました。安渡小学校に戻ると関さんが、震災体験を当時のニュース画像を流し、安渡で起こったことを重ねて話してくれました。津波の迫力に圧倒され、映像に釘付けでした。
ストーブを囲みながら、地域の方々ともに、東京からの高校生、大人の参加者も食事を楽しみ、それぞれの距離感が縮まったように感じました。
そして、午後から芸能発表会です。カラオケ機材を用意していただき、カラオケ大会のような雰囲気もつくり、大槌高校吹奏楽部のみなさんにもお越しいただき、大いに盛り上がりました。震災後、泣いたことはないというおばあさんが、吹奏楽部の「川の流れのように」を聞き、自然と涙が湧き出してきたそうです。
広尾高校の先生がカラオケの口火を切ってくれたことで、高校生たちも思い腰を上げ出しました。関さんも、震災以降は控えていた民謡を披露してくれました(感謝です!)
トリを飾ったのは、大槌と東京から来た高校生との合唱でコブクロの「桜」でした。歌い出しは、互いに遠慮もあり、音程もリズムもバラバラでしたが、曲が進むにつれて、音程もリズムも合ってくるのが不思議です。
力強い歌声に、だれもかれもが手拍子をし、温かいまなざしで視線を送っていました。若い力のもつ魅力が炸裂した芸能発表会になりました。別れ際には仮設に暮らすおばあさん方が、高校生たちに、「またおいで」と声をかけていました。
その後、浪板交流促進センターに移り、振り返りのワークショップとメッセージを作成しました。参加者のひとり木下さんが振り返りとして俳句で心情を伝えてくれ、表現方法の豊かさに、高校生を中心に刺激を受けていました。そしておらが復興食堂へ移動して、ディナータイムとなりました。
ぜえーごかれーの美味しさに心奪われながら、おらが復興食堂岩間店長のサプライズ企画として地域の伝統芸能である「虎舞」を店長が所属する向井原虎舞の皆さんに披露していただきました。しなやかでありながら力強い踊りに一同感動していました。
昨年10月に復興食堂の看板作りに励み、再び訪れた高校生は虎舞ではこれまでの店長とは違う一面を見て「かっこいい」と。岩間店長から「おかえり」と声をかけられ、「ただいま」と少し照れながら帰す姿。東京から来た高校生にとって、父親にはいえないけど、大槌のとうちゃんにだったらいえる、そんな関係が大槌のじいちゃん、ばあちゃんにもと広がっていると感じました。
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